東方同人誌感想とか書いてみよう 241冊目
ぽたぽた焼さんの『博麗霊夢と幸福論』
Q
本書を博麗神社へ奉納したいのですが
どこへいったらいいでしょうか?A
己の信じている博麗を描写しなさい
かみさまはどこにでもいるのですから。
紫と霊夢の幸福についての話。
作者さんのページで無料公開されてるよ。pdf直リンをしていいのかいいのかよくわからなかったので作品ページの方のリンクで。
以下、ネタバレっぽいので反転。
4種類の”霊夢と誰か”の恋愛模様を書き、霊夢の一生を書き、最後にゆかれいむとしてそれをまとめてしまう。途中で大体どんな風にまとまるかは想像つくものの最後まできちんと読むとこんな形のゆかれいむってのがあったのか…って思わせてくれる。
萃香と霊夢はだらだらと純愛っぽくて…
アリスと霊夢は嫉妬に狂った霊夢にアリスが潰されていき…
これが妖怪と人間の純愛なのかもと思われるあやれいむ…
魔理沙と霊夢は恋愛関係でもなんでもなくただの憐憫から始まった関係だったものの…
個人的にはアリスと霊夢の話、魔理沙と霊夢の話が結構陰鬱ですきなんだけどもそれよりもやっぱり”全ては紫により観察されていた世界の話であり、紫は永遠に霊夢がいる世界を境界を跨いで行き来している。霊夢の幸福はひたすら繰り返される”みたいな設定の上には各エピソードの印象も薄くなってしまう。それだけ全体としてのテーマが印象的。
この4編だけでもなく(最後はゆかれいの話なので5編か)永遠に霊夢を観察してどんな形にしろ霊夢の行く先を”幸福”と定義してしまう紫に狂気に近いような愛情とそれに決して気づく事はなく動いているあらゆる世界の霊夢たち、って組み合わせは他のゆかれいむにはないような鮮烈な記憶を残す作品。
これも作者さんによる感想まとめがあるね。エゴサーチで感想まとめるのって流行ってたりするのだろうか。