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いまだに「官邸からこれとこの言葉(炉心溶融)は使うな」、という映像を民主党の隠蔽工作だと信じている人へ

3回目の記事。しつこいですね。誰も読んでなくても気になると満足するまで書きたくなる性格だからしょうがない(めんどくさい)。

最初に「官邸からのこの言葉を使うな」、という映像がテレビで大量に流れた以上はあとでどんな修正が行われようとも最初の情報以上に拡散はしない。はずでそれはきっと

第三者委員会の思惑通りで。。。それがどうしても気に入らないのでまだ続けます。異論反論お待ちしてます。

 

前の記事と重複する場所が多々あるのでそれも参考に

・1かいめ

・2かいめ


まず、「民主党による隠蔽指示」の証拠映像だとしてよく上がっている動画についてのおさらい

 

・「官邸からこの言葉は使うな……」と言った指示がたしかに映像で残っている

・でも、この映像だけだと広報が副社長に「官邸からこの言葉を使うな……」と言った事しか分からないわけで、それより上の命令系統はここからだと推測しか出来ない

・第三者委員会では「官邸から直接来た指示」ではなく、「清水社長を通して伝わった指示」との報告をしている。「官邸から……」という言葉があるものの「官邸のどこの誰からの指示」かはわからなかった。

炉心溶融、元東電社長指示で公表遅れ…第三者委 : 科学・IT : 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

・菅直人、枝野とともにこれを否定しており、第三者委員会は官邸側に一切裏付けをとってはいない。

中国新聞    http://www.chugoku-np.co.jp/local/news/article.php?comment_id=256696&comment_sub_id=0&category_id=256

菅元首相「指示していない」 炉心溶融巡る圧力否定 :日本経済新聞東電報告書:「指示の事実ない」枝野氏反論…炉心溶融巡り - 毎日新聞

・菅直人が第三者委員会にこの報告の説明を要求したが第三者委員会に「説明する義務はない」と説明を拒否されている

東電第三者委員会委員長から「説明する義務はない」との返事|菅直人オフィシャルブログ「原発ゼロと平和な未来」の実現を目指して Powered by Ameba

 

ここまでが今日の東電会見の前に得られた情報、以下は今日のNHK東電会見記事と東電プレスリリースの引用。

www3.nhk.or.jp

この問題を巡り東京電力の委員会は報告書で、当時の社長の指示が官邸からの指示によるものだったとしていますが、当時の民主党政権の菅元総理大臣や官房長官だった民進党の枝野幹事長はそのような指示をしたことはないと否定しています。
このことについて廣瀬社長は会見で、「報告書では官邸の部分は、推認となっている。いかなることがあったにせよ、それに左右されるのではなく、社長として口止めにあたる指示をしてしまったことは痛恨の極みと考えている」と述べて、官邸の指示があったかどうかについては回答を避けました。
「官邸の誰から指示があったのか調査する考えはないのか」という質問に対しては、「われわれとしての調査の限界があるし、それによって変わるようなことがないような対策を考えた」と述べ、今後、東京電力として調べる考えがないことを明らかにしました。

東京電力としての反省と誓い ~第三者検証委員会の検証結果報告書を受けて~|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社

2016年6月21日
東京電力ホールディングス株式会社

 東京電力は、どのような事態に直面しても、立地地域をはじめ、広く社会の皆さまの安全・安心を最優先とし、しっかりと事実をお伝えするという姿勢を貫く覚悟を持ち続けることを誓います。

 当社福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の事故により、立地地域の皆さまをはじめ、広く社会の皆さまに大変なご迷惑とご心配をおかけしておりますことを、あらためて心よりお詫び申し上げます。

 このたび、福島第一原子力発電所事故に係る通報・報告問題について、第三者検証委員会にて検証いただきました。(2016年6月16日お知らせ済み
 その調査結果の中で、いくつもの重要な事実が確認されておりますが、特に、「事故当時、『炉心溶融』の用語を使わないよう当時の社長が指示し、それにしたがって公表を差し控えてしまった」ことが重大と考えています。

 当社としては、事故当時、とりわけ立地地域の皆さまに事実を分かりやすく伝えることができなかったという点で、対応が不適切であったと深く反省し、心よりお詫び申し上げます。

 当社は、原子力発電所を運営する事業者として、何よりも安全を最優先とした運営を行うとともに、立地地域をはじめ、社会の皆さまに、正確に、分かりやすく、速やかに事実をお伝えすることが、極めて重要と考えております。

 事故当時、社長の指示により不適切な公表につながったことについて、今回確認されたことは痛恨の極みです。社会の皆さまの立場に立てば隠ぺいと捉えられるのは当然であり、ステークホルダーの信頼に背く行為であったと考えます。深くお詫び申し上げます。これを教訓として過去と決別し、二度とこのようなことが起きないよう、安全最優先の運営と、正確で分かりやすい情報発信を速やかに行うことを肝に銘じ、社長以下、全社員が一丸となって再発防止対策に取り組んでまいります。
 当社は、社会の皆さまに原子力事業を任せるに足る存在と認めていただけるよう、不退転の決意を持って取り組んでまいります。

 

何度もいうけどもあの映像と第三者委員会報告によって分かっている事は「官邸からの指示、という言葉は広報を通じて社長が副社長に送った言葉であり、それ以上はいかなる事を考えようとも推測にすぎない」。という事。

つまり「官邸からの指示の可能性」もあれば「清水社長が勝手に官邸からの指示をでっち上げた可能性もある」。どちらかははっきりと第三者委員会報告では分かっていない(それなのになぜか「民主党の隠蔽工作、映像が証拠!」と騒ぐ人が大量に…)。

 

そして、今日の東電会見からも今までに分かった事以上の事は追求できていない。た

だ、プレスリリースで『炉心溶融』の用語を使わないよう当時の社長が指示 と書いてある事から「少なくとも清水社長は炉心溶融という言葉を使うなと指示をしていた事」は東電も認めてる。NHK記事でもそれは書かれてる。

ただ、プレスリリースで「官邸からの指示」という言葉に一切言及してない事からも、「官邸からのの指示という情報は公式発表で流せない程度の信頼度の情報だった」という事が分かると思う。第三者委員会報告に準じるなら「官邸からの指示」という言葉を入れたっていいはずだし。会見でもそこはすごく濁されている。

 

まとめると

・「官邸からの指示」という言葉は社長から広報を通じて副社長に伝えられたが、それは誰からの如何なる指示だったかわからない(第三者委員会報告)

・第三者委員会報告から「官邸からの指示」、という部分が消え「社長からの指示」とだけ言明さるように(東電プレスリリース)

・これ以上東電としては調べる気がない(上記NHK記事)

 

…これって第三者委員会に言わせて、言動の責任を第三者委員会に丸投げしただけじゃない?

自分たちの公式発表では「官邸からの指示」に一切言及してないのだから東電が当時の民主党関係者に訴えられる心配はなく、法的措置をちらつかせた菅や枝野が、もし訴訟を行うならたぶん第三者委員会とひたすら争う事になる。「第三者」なので東電は関係がなかった事にもなる。

仮に法廷闘争になった場合決着がつくのは数年後になるだろうし、その時「官邸からの指示」がデマだという事が判明しても、いまさら風評被害は消せない。こんな投げっぱなしの報告を信用するの?

言いたい放題言って、これ以上の調査をせずに放り投げ、あの映像についての事実確認がされないまま「官邸からの指示があった(民主党の隠蔽工作があった)」と信じる人達によって、間違った(少なくとも指示系統の真偽が明らかではない)情報が拡散されていく。ろくに調査しないで自分の正義感だけで主張してしまう怖さ。

 

 

別に民主党を擁護するわけじゃないよ?相手を批判したいなら、それはきちんとした事実に基いて批判すべきと言うのが、この記事を続けて書いている理由なだけですし。。

ただの憶測だけで、自分が証拠だと思っている映像画像についてろくに事実確認もせずに相手を批判するなら、それはあなた達が普段「デマをとばしている!」と批判しているあの人達やあの人達と同じことをしている事にほかならないですよ?と何度でも書くよ。

「これが証拠だ!」と思ったらそれ以上事実確認をしない罠がこの話題にはあるし、それはきっと第三者委員会の思う壺。。という推測。