東方同人誌感想とか書いてみよう 454冊目
IDdropさんの『異譚 東方紅魔郷』
異変解決のために、人里を守るために妖怪を問答無用で殺す霊夢。
そんな中スペルカードルールが作られその世界がちょっと変わり紅魔郷異変へと繋がっていく…
もはや同人誌も普通の本も収集がつかなくなっている本棚で…なんでこの本持っているんだっけ?って思った本ってありますよね。この本もその一つ。サークル名やタイトルでぐぐっても中古販売サイトしか出てこないしどっかで中古で買ったんだっけ?あんまり覚えていない…。
そういや”ゲームタイトルや登場人物名をそのまま使うな”みたいな東方二次創作ガイドラインがあったけども、このタイトルは大丈夫なのかな?あそこの基準はちょっとよくわからない。
スペルカードルールがまだない時、ルーミアっぽい妖怪が一族ごと霊夢に殺されるところから始まり、魔理沙はそれにドン引きしている…。霊夢はたぶんそれをなんとも思っていない。
そしてスペルカードルール、というものが決められてどんな人間でも”霊夢に勝てるかもしれない”世界が用意され…そこで霊夢は、レミリアは、魔理沙は……という風に思わせぶりに描いたところで終わってしまう。一応1stステージの霊夢対ルーミアだけは描かれているけどね(最初の妖怪は一体なんだったんだろう?)。シンプルに描かれているようで結構解釈の余地があるような本。
個人的には”スペルカードルールのない世界で孤立していたチート巫女”と”スペルカードルールのある世界で孤立から解放される感じのチート巫女、でも霊夢の内面の暗い部分は変わらず”というのがメインで描かれている作品だと思う。どんなルールを設定しようともこの霊夢は救われないだろうし、それが博麗の巫女としての宿命なんじゃないのかな。ひたすらに自分の仕事だけを遂行してそこに個人の意志が入り込む余地がない…みたいな。
奥付に書いてあるサークルさんのHPへ行くとちょうと震災の時から更新が止まっているので色々な意味で気分が落ち込む…誰か作者さんの近況を知っていたら教えて!