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東方同人誌感想とか書いてみよう 251冊目

ロンリーカルトさんの『無意識に至る病』

 

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精一杯の愛をお姉ちゃんにぶつけよう

生一杯の愛をお姉ちゃんにぶつけよう

愛を私を瞳をアイをアイをアイを──

 

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覚りの能力を、思考を、放棄したこいしちゃん。でもそれは”妖怪としての本分を失い消滅してしまう道”でもあり紫にそれを指摘されたさとりこいしが消滅しないように手を尽くす。

こいしを救う選択肢は”目を開きこいしが覚に戻る””いまのこいしの状態にこいしがきちんと名前をつける”か…それとも…

 

以下ネタバレなので反転。

 

現実をまともに受け入れずに思考を放棄したこいしちゃん、と思考をしているドッペルゲンガー(二重人格?)っぽいこいしちゃんがぐるぐるぐるぐる…さとりはさとりでこいしを”元の覚に戻す”という決心がなかなかつかず…。

そしてさとりが決心し、こいしが現実を受け入れた時の結末は”自分が覚に戻る事を受け入れずにお姉ちゃんと心中する”という選択肢で…。

あまり暗くはならないように描いてある気がするもののこいしのこの選択を拒否するさとりとこうせざるを得なかったこいしの心情を思うとかなりシリアスのこいさとものだと思う。

 

最後の章でこいしという妖怪が存在したのなら、似たような概念を創りだして再びこいしという妖怪を復活させようとするさとりの姿はいい話っぽく描いているけども、ひとつの狂気だとも思う。その先は読者に任せているので色々と想像できて楽しいよ。解釈が色々と可能な作品っていいよね