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東方同人誌感想とか書いてみよう 1341冊目

プレカレデウム&じゃんだらりんさんの『ドキドキ幻想郷ラヴァーズ』

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幻想郷のキャラを攻略しておとしてみよう!男キャラも女キャラも主人公で選べるよ!

 

という設定でキャラ紹介していく本。この手の本見るといないキャラまでどうなるんだろうみたいな事考えるよね。1ページだけのキャラ説明だけでもこういうの面白いよね。霊夢魔理沙アリス早苗あたりはなんかきちんとルートをたどれば攻略できそうだよねぇ。というかちょろそうな感じですが正邪なんかははじめから攻略ルートが存在しないのではみたいな感じありますよね。。存在するのだろうか。

 

同人誌と著作権というオタな人がみんなよく言及するようなお話の本『マンガと著作権~パロディと引用と同人誌と~』

定期的にツイッターなんかで無断転載だめ、トレースだめみたいなの出てきますが、それが著作権法のどこでダメなのか言及せずに言っている人もちらほらいる気が……

というわけで読書感想。久しぶりに再読。

 

マンガと著作権―パロディと引用と同人誌と (コミケット叢書)

マンガと著作権―パロディと引用と同人誌と (コミケット叢書)

 

 

2000年にコミケ準備会が行われたシンポジウム2回をまとめた本。米沢嘉博夏目房之介竹熊健太郎などの評論家といしかわじゅん高河ゆんとりみきなどの漫画家側が話す会と弁護士達と漫画家のみなもと太郎が話す会の2回分。コミケ準備会が関わっているだけあってそのままマンガと著作権に関する実際の事例がいっぱい出てきて面白い。

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目次はこんなの。こういうの読みたい人結構いるんじゃないのかなぁ(たぶん)

 

引用についてなんかは実際出した本なんかを事例にこれがダメこれが良い。というのをシンプルに説明しているのでわかりやすい。

夏目─引用する場合、まず報道、批評、研究の文章なりなんなりであること、次に出処が明治されていること、三番目に必然性があること、この三つだと考えれば大体間違いないと思います。(28ページ)

あとたまにみんな知らないような著作権の知識がさらりと出てきて面白い、絶版マンガで著作権者不明の場合文化庁に供託金を預ければ発行できるのか……これって同人誌にも有効なのかなぁ?

竹熊─文化庁が、公的には具体的に著作権に対しての国の窓口になってまして、作家が行方不明だったり、あるいは没後時間が経って著作権があるのかわからない、著作権者が誰かわからない。そういうマンガを復刻する時に裏技があるらしんですよ。文化庁に印税相当の供託金を預ければ少なくとも初版に関しては出せるという

米澤─ただそれもその前に探してたという証拠が必要で

竹熊─八方手を尽くしてそれでも見つかりませんでしたというのがあればいいみたいですが(48ページ)

 

 

この本自体は2001年に発行されたもので、収録されているシンポジウムも2000年開催のもの。これ以降に著作権法非親告罪化という大きな改正を行っているのでこのまま現代にそっくりそのまま通用するわけでもないですが(特に2回目のシンポジウムは時代が変わるとだいぶ変わってくる気がする)、同人とかやる人にとって引用やパロディの線引、特に何が著作権法で許されて許されないかをなんとなく理解するのにはうってつけの本だと思う。判例百選とか読むよりよっぽどわかりやすいし読みやすい。

あと一応最後に著作権関連の事件まとめみたいなのああるのですが、概略だけで詳しくは書いてないのでちょっとそこはあれかなぁ、そりゃあここを書こうとすると本の幅が大幅に増えるだろうけど判決内容すら書いてないのはねぇ。

 

とりあえずここらへんは見といた方がいいかもってやつかも

ゴーマニズム宣言事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E8%84%B1%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%9E%E3%83%8B%E3%82%BA%E3%83%A0%E5%AE%A3%E8%A8%80%E4%BA%8B%E4%BB%B6

ときめきメモリアルアダルトアニメ映画化事件

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%82%81%E3%81%8D%E3%83%A1%E3%83%A2%E3%83%AA%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%82%A2%E3%83%80%E3%83%AB%E3%83%88%E3%82%A2%E3%83%8B%E3%83%A1%E6%98%A0%E7%94%BB%E5%8C%96%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 

写真著作権判例集

https://hanrei.jps.gr.jp/precedents/

東方同人誌感想とか書いてみよう 1340冊目

ツキミランタンさんの『いなばのくろぜっと』

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てゐちゃんイラスト集

 

いろんなコスチュームのてゐが見られる本

 

ただコスチューム描くだけでなく、そのコスチュームに関する細かな説明まで後ろの方のページについてる。これはなかなかこだわりが感じられて面白い。そうだね正面絵だと裏まではわからないから描きたいですよね。。。

個人的にはてゐには和装が似合うと思います。。神社+てゐ+和装の絵が一番好き。

東方同人誌感想とか書いてみよう 1339冊目

SoNさんの『猫歩きのあとで』

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酉京都キャッツウォークの後日談。

book walkerで無料配信

https://bookwalker.jp/de64df6f47-65b8-4782-9928-bc0b3349622d/

酉京都キャッツウォークはこちらで↓

https://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=37296815

 

相変わらず不思議な雰囲気の中楽しむ蓮子とメリー。あのキャラとあのキャラが違和感なく秘封の世界にいるのがまた不思議。全然深い事は考えず、秘封倶楽部だからこういうのもありだよねみんなかわいいからいいよね、みたいになる。

 

そういえばbook walkerのダウンロード同人誌って一体どういう基準でここにだけ二次創作許諾しているのだろう。ここで許諾するならAmazonでもやってくれれば便利なのにまぁ同人誌だから神主にはなんか譲れない線があるのでしょうとかいろいろ思ったり。。。

電子同人書籍の個人的な使い勝手はmelonDLやDLsiteやboothのがよっぽど使いやすい気がする。ここで出すのはどんだけ売れてるのかなぁ

https://author.bookwalker.jp/info/secondary/

東方同人誌感想とか書いてみよう 1338冊目

ババソイヤーさんの『はしわたし』

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パルスィとこいしとさとりの昔話。

 

相手の嫉妬をさらけ出してこいしをあれな状態にするいやーな性格のパルスィさんに見えて実は………みたいないい子ですよね。ババソイヤーさんのパルスィさんって。

こいしとさとりの事について強く言うパルスィのセリフはなかなか強そうですき。

 

むしろ最後の方でひたすらパルスィをからかうさとりのがいい性格をしているような。。。何反論してもからかいそうなさとり様。

ナオミ・オルダーマン『THE POWER(パワー)』の感想、女性が力を手にして男性を支配する世界を描いたSF

 

パワー

パワー

 

 

司法大臣がページをめくった。禁止事項のリストは長く、小さな活字でびっしり印刷されていた。

今後、男性は自動車を運転することはできない。

今後、男性は事業主となることはできない。外国人のジャーナリストやカメラマンは女

性に雇用されることが必要。

今後、男性だけで集まることは許されない。自宅であっても、三人以上集まる場合はかならず女性の同席が必要、

今後、男性には選挙権は認められない。長年の暴力と腐敗から見て、男性が支配や統治に向いていないのは明らかである。

これらの法律を公然と無視している男性を見かけた女性は、ただちにその男性に懲罰を加えることができる。というよりそれが義務である。この務めを怠るものは国家の敵であり、犯罪の従犯すなわち国の平和と調和を乱そうとするもののひとりと見なされる。

その後の数ページには、これらの規則に関するささいな例外事項、なにをもって「女性の同行」とするかという説明、医学的な緊急事態の場合の緩和措置──なんといっても男性も人間んはちがいないのだから──が記載されていた。リストの読みあげが続くにつれて、会見場はいよいよ静かになっていく。

司法大臣はリストの朗読を終えると、静かに原稿をおろした。肩にはまったく力が入っておらず、顔は無表情だ。

「以上です」彼女は言った。「質問は受け付けません」 

 

というわけで読書感想。女性が突如力を得て、男性を支配していく様を描いたSF。

 

この突如力を得ていく過程が「なんか突然女性全員に電撃が出せるようになった」というトンデモ設定に近いものなんですが、話の要点はそこではなく「もし女性が男性のような権力を手にしたらどうなるか?」みたいな事がメインの本。電撃うんぬんは舞台設定でしかないのであまり深く考えてはいけない。たぶん。

作中で描かれてる女性が男性に抑圧 していく過程と内容はけっこう酷いと思うものはあるけども、それは現実の男性が女性にやってる事だよね?なんでフィクションで女性がそれをやろうとする時と現実で男性がやっている事で思い描く感情が違ってくるの?というわかりやすいメッセージが込められている。作品で描かれる体制や制度への批判はそのまま現実の批判へとつながるようにできているのは上手いしそれが面白い。

 

また、あらすじだけ事前に知る読む前いわゆるフェミな人たち寄りの本かと思いがちですが、それに関する皮肉の本とも読める気がする。この男性を抑圧する世界を喜ぶ人なら、これをディストピア小説として読めないならそれはフェミニズムではないよね?的な。

この作品は女性が男性を支配しだいぶ時が経った世界の歴史小説という体裁をとっていて、その世界では「男性の支配する世界」は”いまの世界よりずっと穏やかで、思いやりがあって、ずっとセクシーな世界”と想像されている。これが皮肉でなくてなんなのだろう。

 

とはいえこんな簡単に男女を分けて、逆転させて物事を考えられるのかというと世界はそう単純ではないのではという思いも出てくるのも事実。どうしてもある部分だけを切り取ってそれを誇大化しすぎなのでは感は出てくる。いやまぁSFってそういうものですが、ページ数が長いので……。

 

まぁ読了感はさわやかすっきりとする本ではないのは確かだけども、こういう視点のSFは実に今の時代なSFっぽくて良い本ですよ。

The Grimoire of Usamiの感想

 というわけのでGrimoire of Usamiの感想。さらりとネタバレ書いてるかもなので注意。

 

The Grimoire of Usami 秘封倶楽部異界撮影記録

The Grimoire of Usami 秘封倶楽部異界撮影記録

 

 

いやぁあのキャラやあのキャラが出てきて、今まで二次創作でしかやられてこなかったネタや絡みも公式化されて実に良かったですね。弾幕を花火に見立てて大会を開くなんて無茶苦茶な設定、公式だからできるようなだけども、予想外の子が出てきたりするので そして霊夢はやっぱり主人公だった。

あずまあやさんのマンガは勿論、べにしゃけさんの挿絵も可愛い。花火(弾幕)をみんなで点数評価するという形式で外来韋編と同じくクロスレビュー方式なんだけども、べにしゃけさんの描く霊夢達は表情がころころ変わってるのが良い感じ。とりあえず適当に思ったところを。

 

幽々子の評価をしてる妖夢の表情がなんか思うところありそうな顔で可愛い。この表情している妖夢が他にどんな弾幕の時かを見て見ると ねぇ。

魔理沙弾幕に対する霊夢と咲夜の意見がきちんと魔理沙を評価しているようなコメントでいい感じ。

ナズーリン弾幕の仕組みが謎、河童の財宝ってなんだ。いや弾幕の仕組みなんて考えたらきりがないので考えてはいけないかもしれない。

・星に対する妖夢のコメント、やっぱりこういうのが好きな子なのね。

・雲山に対する咲夜のコメント、いやまずそれを投げる時点で…。雲山にびびって投げたのかなんなのか……。

・文に対する早苗のコメント、あやさな! 早苗がこういう視点で見るあやさなってあまり二次創作では見ない気がするけど、たぶん強引に仲良くされるのでしょう

・こいしに対する早苗のコメント、なかなか深読みできそう? いや普通こういう気持ちにはならないよね? 早苗さん以外でなる人いるの?

・あと早苗に対する咲夜のコメントがまた。ここだけでさなさく作れそう

・マミゾウに対する菫子と早苗のコメント、お互い学校に言及する数少ない場所のような。

・衣玖に対する評価がみんな高い。魔理沙の勉強熱心がこういうところにも

 

以下結構ネタバレになりそうなところ(後半部以降)は反転

・針妙丸って正邪と普通にコンタクトとれるんだね。そして別に霊夢も紫ももう正邪に構おうとしないところから弾幕アマノジャクの話はあそこで全部終わったって事でいいのかな。過去の話はもう忘れるみたいな?

・パルスィの時のせいしん会話がなかなか奥深い。

・針妙丸と清蘭とかどういう関係なんだろうと思ったりする。針妙丸は意外と幻想郷を歩き回ったりしてるのだろうか

・勇儀で屋台が壊れたあとに萃香が巨大化したらもうめちゃくちゃになってると思うのですが、みんな案外喜んでいるというのは怪獣が暴れるところを見て楽しむ感覚なのかな。確かにお祭りで急に巨人が出ていろいろぶち壊していくのは盛り上がるかもしれない。そのあとで神社を壊したとして霊夢にやられそうだけど

・純狐に対する正邪コメント、他は貶したり喜んだりばかりなのにこれはかなり戸惑い気味なの不思議。なにかわからないものは正邪は怖いのだろうか

・里乃&舞に対する紫コメント、この子達は一体なんなんだろう?

・サグメと正邪が公式で! みんな考察や二次創作では言ってたけどここで出てきましたね。

 

 

あとこれ自分はKindle版で買いましたが、外でも気軽に読めるし。何より家でも寝転びながら片手でスマホで読める。 

文章にメモをつけられる類の本ではないので、普通の活字Kindle本よりはしおりなど利便性が減るけども目次で各キャラにとべるような構成にもなってるので後々の発言の調べやすさとか考える人はKindle版購入も考慮してみたらどうでしょう。