春画展レポートもどき その3 豆本編
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豆本春画はあまりに多すぎて今でも把握しきれてない、とかまるで今のエロ漫画の状況みたいな事が解説にあって……エロ漫画だって米沢嘉博の戦後エロ漫画史が死去により未完に終わったし、誰か補完している人いるんですかね……。
そんな事はさておきレポートもどきの3つめ。豆本春画、という存在はこれで始めて知ったのでもっと調べてみたい。豆本の題材はエロパロみたくて現在の二次創作エロに通じるところも多々あると思う。
豆本は初公開となる品目ばかりでほとんど情報はありません。図録の転載もしないよ。展示されてた品目のおさらいみたいな感じで。
・豆判絵巻 忠臣蔵大小暦
忠臣蔵ってこんな男女のシーンがあったんだ…(原作をよく知らない)
・豆判 役者絵春画
歌舞伎役者を題材にした春画
・豆判 欠題春画
庶民の情事を描いた春画
・豆判絵暦 名松合
説話がモチーフっぽいけども、あまり関係はないみたい。一般市民の男女が織りなす情事
・歌川国虎 豆判絵暦 絵巻物百美人
巻物風に情事が描かれてる一品
・豆判絵暦 戯画の春画
七福神が女性(弁財天)を襲おうとする図や男性器をいじって遊ぶ図、狐憑きを祓うところを春画風に茶化した図などおかしいのが沢山。
・茶の湯の立初
茶湯道具と性愛を結びつけた一品
・今様十二ヶ月
1月~12月までを描いた春画本、見る人が見れば文字を見なくともどれが何月か分かるのかもしれない。
・豆判 相生源氏
相生源氏の豆判本
・鍾馗
この図録はよみがなを降ってない事が多くて、こんなの読める人どれくらいいるんだろう…ってのがちらほら…。って事は置いておいてこれは鍾馗×鬼という異種同士を描いた作品、ただ押しかかっているだけだから春画というには無理矢理な気もするけどね。
・武士の帰宅
女に顔を埋めて行為に及ぶ男、という図
・大津絵春画
猿×大ナマズ×女、というこれまた倒錯めいた図
・紺地春画
解説であるように男女の白っぽさが印象的
・豆判絵暦 春画十二時 寅
1日を十二等分した組物みたいけど、全部は残ってないっぽい。
・将棋春画
背景に将棋の駒が散りばめられている特徴的な作品。意図は不明
・豆判絵暦 空摺春画
空摺について何の解説もないけどもこういう事らしい
確かに言われてみたら綺麗に出来てる。
とまぁ折角図録を買ったのでここまで強引かつ適当にまとめてみました。これから展示に行く人も行った人も参考に。この豆本のところを見る限りまだ見つかってない春画もきっとどこかに眠っているかもしれないだろうし、それを探すのも一興かもしれない。