東方同人誌感想とか書いてみよう 770冊目
芦山文學さんの『明治××年代の想像力』
猫ってのは
どれだけ高くから
落っこちても
怪我しない
これ、本当?
喋れたらなあ、
お前が…。
ためしに思いっきり
高いところから
投げてみていい?
まだ浮く程度しか出来ない霊夢。空に尾を引く物体に憧れ、もっと飛ぼうと思って練習しているものの…。
まだきちんと飛べない霊夢、ってのが結構新鮮な作品。飛べない霊夢は紫のアドバイスを聞き、香霖のアドバイスを聞き、文に分からない事を聞く。3名はそれぞれの言い方で飛ぶ事について霊夢に語るのだけども、文の言っている事が一番好きかもしれない。結局”空の物体は大したものじゃなかった”事を知った霊夢を文なりの慰め方で霊夢に語りかけるところ。あと香霖と紫が霊夢をめぐって会話するところはなんとなくこーゆかものとして通ずるところもあると思う。
最後まで霊夢はきちんと飛べるようにはならないし、”きちんと霊夢が飛べるようになって終わるんだろうなぁ”という予測が外れた本だけども、読むとこの終わり方がベストだったのではって思ってくる不思議。