好きなことをだらだら書くブログ
最近東方の事しか書いてない

Twitter

 

読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

「子供達を戦場に送ってはいけない」と言った先生を密告するように推奨したHPを作った自民党について

まずは自民党議員のTwitterを紹介。

 

 

これだけなら「偏向教育を行う教師」をなんとかしよう。という右寄りの方々が喜びそうなツイートですね。確かにそういう変な教師はいましたし、私立ならともかく国公立でそういう教師ってのは……って思うのもわかります。また、以前から言われてましたが「政治的中立性から逸脱した教師には罰則を適用する法律」を自民党は作ろうとしてます。産経新聞より

www.sankei.com

自民党は9日、今夏の参院選から選挙権年齢が「18歳以上」に引き下げられることを踏まえ、公立高校の教職員の政治活動を禁じる教育公務員特例法を改正し、罰則規定を設ける方針を固めた。早ければ今秋の臨時国会に改正案を提出する。同法は「政党または政治的目的のために、政治的行為をしてはならない」とする国家公務員法を準用する規定を定めているが、罰則がないため、事実上の「野放し状態」(同党幹部)と指摘されていた。

 改正案では、政治的行為の制限に違反した教職員に対し、「3年以下の懲役又は100万円以下の罰金」程度の罰則を科することを想定している。

 また、私立学校でも政治的中立性を確保する必要があるとして私立校教職員への規制も検討する。

 

まぁ、こういう事を考える政党が出てくるのはわかります。問題は「どこまでが政治的に中立か」、「誰が一体それを判断するのか」がこの記事でもよくわからなかった事。

 

偏向教師がいるのは事実です。じゃあ一体どこの誰がどのような基準を持って、「この教師は政治的中立性がない、罰則を適用しよう」となるのでしょう? 自民党が決めるのですか?現行の国家公務員法、人事院規則にはこのような記載があります。

国家公務員法

(政治的行為の制限)
第百二条  職員は、政党又は政治的目的のために、寄附金その他の利益を求め、若しくは受領し、又は何らの方法を以てするを問わず、これらの行為に関与し、あるいは選挙権の行使を除く外、人事院規則で定める政治的行為をしてはならない。
○2  職員は、公選による公職の候補者となることができない。
○3  職員は、政党その他の政治的団体の役員、政治的顧問、その他これらと同様な役割をもつ構成員となることができない。

人事院規則一四―七(政治的行為)

 人事院は、国家公務員法 に基き、政治的行為に関し次の人事院規則を制定する。

 

(適用の範囲)
 法及び規則中政治的行為の禁止又は制限に関する規定は、臨時的任用として勤務する者、条件付任用期間の者、休暇、休職又は停職中の者及びその他理由のいかんを問わず一時的に勤務しない者をも含むすべての一般職に属する職員に適用する。ただし、顧問、参与、委員その他人事院の指定するこれらと同様な諮問的な非常勤の職員(法第八十一条の五第一項に規定する短時間勤務の官職を占める職員を除く。)が他の法令に規定する禁止又は制限に触れることなしにする行為には適用しない。
 法又は規則によつて禁止又は制限される職員の政治的行為は、すべて、職員が、公然又は内密に、職員以外の者と共同して行う場合においても、禁止又は制限される。
 法又は規則によつて職員が自ら行うことを禁止又は制限される政治的行為は、すべて、職員が自ら選んだ又は自己の管理に属する代理人、使用人その他の者を通じて間接に行う場合においても、禁止又は制限される。
 法又は規則によつて禁止又は制限される職員の政治的行為は、第六項第十六号に定めるものを除いては、職員が勤務時間外において行う場合においても、適用される。
(政治的目的の定義)
 法及び規則中政治的目的とは、次に掲げるものをいう。政治的目的をもつてなされる行為であつても、第六項に定める政治的行為に含まれない限り、法第百二条第一項の規定に違反するものではない。
 規則一四―五に定める公選による公職の選挙において、特定の候補者を支持し又はこれに反対すること。
 最高裁判所の裁判官の任命に関する国民審査に際し、特定の裁判官を支持し又はこれに反対すること。
 特定の政党その他の政治的団体を支持し又はこれに反対すること。
 特定の内閣を支持し又はこれに反対すること。
 政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること。
 国の機関又は公の機関において決定した政策(法令、規則又は条例に包含されたものを含む。)の実施を妨害すること。
 地方自治法 (昭和二十二年法律第六十七号)に基く地方公共団体の条例の制定若しくは改廃又は事務監査の請求に関する署名を成立させ又は成立させないこと。
 地方自治法 に基く地方公共団体の議会の解散又は法律に基く公務員の解職の請求に関する署名を成立させ若しくは成立させず又はこれらの請求に基く解散若しくは解職に賛成し若しくは反対すること。
(政治的行為の定義)
 法第百二条第一項の規定する政治的行為とは、次に掲げるものをいう。
 政治的目的のために職名、職権又はその他の公私の影響力を利用すること。
 政治的目的のために寄附金その他の利益を提供し又は提供せずその他政治的目的をもつなんらかの行為をなし又はなさないことに対する代償又は報復として、任用、職務、給与その他職員の地位に関してなんらかの利益を得若しくは得ようと企て又は得させようとすることあるいは不利益を与え、与えようと企て又は与えようとおびやかすこと。
 政治的目的をもつて、賦課金、寄附金、会費又はその他の金品を求め若しくは受領し又はなんらの方法をもつてするを問わずこれらの行為に関与すること。
 政治的目的をもつて、前号に定める金品を国家公務員に与え又は支払うこと。
 政党その他の政治的団体の結成を企画し、結成に参与し若しくはこれらの行為を援助し又はそれらの団体の役員、政治的顧問その他これらと同様な役割をもつ構成員となること。
 特定の政党その他の政治的団体の構成員となるように又はならないように勧誘運動をすること。
 政党その他の政治的団体の機関紙たる新聞その他の刊行物を発行し、編集し、配布し又はこれらの行為を援助すること。
 政治的目的をもつて、第五項第一号に定める選挙、同項第二号に定める国民審査の投票又は同項第八号に定める解散若しくは解職の投票において、投票するように又はしないように勧誘運動をすること。
 政治的目的のために署名運動を企画し、主宰し又は指導しその他これに積極的に参与すること。
 政治的目的をもつて、多数の人の行進その他の示威運動を企画し、組織し若しくは指導し又はこれらの行為を援助すること。
十一  集会その他多数の人に接し得る場所で又は拡声器、ラジオその他の手段を利用して、公に政治的目的を有する意見を述べること。
十二  政治的目的を有する文書又は図画を国又は行政執行法人の庁舎(行政執行法人にあつては、事務所。以下同じ。)、施設等に掲示し又は掲示させその他政治的目的のために国又は行政執行法人の庁舎、施設、資材又は資金を利用し又は利用させること。
十三  政治的目的を有する署名又は無署名の文書、図画、音盤又は形象を発行し、回覧に供し、掲示し若しくは配布し又は多数の人に対して朗読し若しくは聴取させ、あるいはこれらの用に供するために著作し又は編集すること。
十四  政治的目的を有する演劇を演出し若しくは主宰し又はこれらの行為を援助すること。
十五  政治的目的をもつて、政治上の主義主張又は政党その他の政治的団体の表示に用いられる旗、腕章、記章、えり章、服飾その他これらに類するものを製作し又は配布すること。
十六  政治的目的をもつて、勤務時間中において、前号に掲げるものを着用し又は表示すること。
十七  なんらの名義又は形式をもつてするを問わず、前各号の禁止又は制限を免れる行為をすること。
 この規則のいかなる規定も、職員が本来の職務を遂行するため当然行うべき行為を禁止又は制限するものではない。
 各省各庁の長及び行政執行法人の長は、法又は規則に定める政治的行為の禁止又は制限に違反する行為又は事実があつたことを知つたときは、直ちに人事院に通知するとともに、違反行為の防止又は矯正のために適切な措置をとらなければならない。

 

 「公務員が政党と関わるな」「特定政党、特定支持者を応援するな」、という事は読み取れますが、一体どこからどこまでが「政治的行為」なのかは曖昧です。

人事院規則では「政治の方向に影響を与える意図で特定の政策を主張し又はこれに反対すること。」が政治的目的の定義の1つになっているので、「そもそもどのような政治的発言も許されない」という風に読む事も出来ますが「政治の方向に影響を与える意図がない」なら政治に関する発言も許されるという風にも読めます。

「消費税増税で物の値段が上がったふざけるな」「戦争はよくないよね」みたいな発言なら教師が言ったとしても問題がないと個人的には思うわけです(もちろんこの程度の雑談レベルの発言すら教師がしてしまうのは許しがたいと思う人もいるでしょう)。

 

一応教育基本法にも似たような文面があり、文部省HPに見解が載っているのでそれを紹介

第8条 (政治教育) :文部科学省

 

さて、これに罰則を適用しようというのが自民党であり、今回の投稿フォームの文面から「どのような発言が政治的中立性のない発言」であるのかが推測出来ます。

 それでは肝心の自民党サイトです。

 

(なぜか削除されています)

https://ssl.jimin.jp/m/school_education_survey2016/?_ga=1.258026505.2005219349.1438145436

 

 

(でもネットは便利なので魚拓がすでにとられています)

 

学校教育における政治的中立性についての実態調査 | 参加しよう | 自由民主党

党文部科学部会では学校教育における政治的中立性の徹底的な確保等を求める提言を取りまとめ、不偏不党の教育を求めているところですが、教育現場の中には「教育の政治的中立はありえない」、あるいは「子供たちを戦場に送るな」と主張し中立性を逸脱した教育を行う先生方がいることも事実です。
学校現場における主権者教育が重要な意味を持つ中、偏向した教育が行われることで、生徒の多面的多角的な視点を失わせてしまう恐れがあり、高校等で行われる模擬投票等で意図的に政治色の強い偏向教育を行うことで、特定のイデオロギーに染まった結論が導き出されることをわが党は危惧しております。

そこで、この度、学校教育における政治的中立性についての実態調査を実施することといたしました。皆さまのご協力をお願いいたします。

 

 

「子供たちを戦場に送るな」ってのが政治的の強い偏向教育の例なの?

「子供たちは戦場に送るべき、という教育をすべき」or「子供たちは戦場に行くべきか否か議論させる教育をしてはならない」って読めるよねこれ? 

少なくとも「子供たちを戦場に送るな」という教育、教師の言葉は政治的中立性から逸脱していて自民党にとっては気に入らない教育である事がこの文面からは分かる。 

 

この際「そういう党の方針が存在する」、という風に読めてしまうこの文面はいいんですよ。個人的に納得は出来ないけども、こういう党の方針を歓迎する人達もいるんでしょう。「是非とも子供たちは戦場に送るべきであるし、それに反対する教師達は政治家がどうにかしないといけない」という人達が。たぶん。

 

ただ、問題は「密告を推奨する」かのようなサイトを作ってしまった事。「自民党が考える政治的中立性とは逸脱した教師」をサイトで教えてしてもらってその後にどうするの?

その教師をどうにかする権限が「与党でずっと居続ける」か分からないただの一政党にあるの?

こんな密告風サイトを作って「教師の個人情報」を握る権限はどこに存在するの?

仮にこれが法律改正で違法行為になったとしても通報すべきは政党ホームページではなく警察じゃないの? 

 

 

もう1つ産経新聞記事から読み取れる問題は「国家公務員法だけに現状適用されている政治的中立性を私立にまで求める論拠は一体どこにあるの?」という事。上に紹介した記事だと国家公務員法をそのまま「私立の一般職員(教師)」にまで適用しよう。という風に読めるし、これが適用されると「特定政党に所属する私立教師」は違法という事になるかもしれない。

なんでこれが違法とされなきゃいけないの?公務員でもないのに?憲法21条とぶつからないの?とまぁ色々な疑問が出てくるわけですが、改正によって一体憲法21条とどう整合性をつけていくのか気になるところです。自分の知る限り「公務員」以外の職業で政治活動に規制がかかってる職業はないはずなんですけどねぇ……。それを議論、周知のないまま勝手に広げちゃうの?

 

※サイトフォーム魚拓を読む限り相手の個人情報を教える事を推奨はしてないものの、「個人情報を教えないように」とも書いてない。利用者から個人情報を寄せられた場合の対応は以下に書いてます。

プライバシーポリシー | 自由民主党

自由民主党本部ではホームページやメールマガジン(News Packet)などにおいて、ご意見の投稿やアンケート調査、機関紙誌・メールマガジンの購読申込のほか、さまざまな企画への参加募集を行っています。これらのサービス提供の円滑な運営に必要な範囲で、ホームページ利用者の情報を収集しています。

1.個人情報とは

個人情報とは、以下の情報により特定の個人を識別できるものをいいます。

  • ・氏名、年齢、性別、住所、電話番号、職業、メールアドレス
  • ・個人別に付与されたID、パスワード、その他の記号など
  • ・その情報のみでは特定の個人を識別できないものの、他の情報と容易に照合することができ、これにより特定の個人を識別できるもの

2.収集、使用目的

利用者の個人情報を無断で収集することはありません。個人情報を収集する際には、利用者の意志による情報の提供を原則としています。 利用者から提供された個人情報は、次の目的の範囲内で使用します。

  • ・自由民主党の政治活動への反映
  • ・ 自由民主党からの各種お知らせ
  • ・ 利用者から請求された資料の提供
  • ・ 利用者から寄せられた意見や質問などに対する回答
  • ・ 利用者へのプレゼント当選通知および賞品の発送
  • ・ 利用者の特性を把握するため、アンケートなどのデータ作成、分析
  • ・ アンケートや各種企画・購読申込などで必要な確認やお知らせ
  • ・ その他なんらかの理由で利用者と接触をする必要が生じた場合

3.使用制限

利用者より提供のあった個人情報は、上記2.の範囲内で利用します。
個人情報を利用者の同意なくこれ以外の目的で利用することはありません。

 

つまり「このフォームで個人情報を密告しても利用者は問題がないようなサイト構成だったし、密告フォームで得られた個人情報は自民党の政治活動に利用される事に同意したものとみなされている」って自分は考えたわけですが?なんか理解が違うかな?

「政治活動」という言葉がいかにも抽象的で、密告フォームで寄せられた情報はどういう風に使われても「政治活動」と言えば少なくとも「サイト利用者と自民党の間」には問題はない事になってた。ブラックリスト化作業をしてもそれが「政治活動」としての活動なら問題はなかった事だよねこれ。。?

 

あと問題なのは「反論が起きたら議論、問題になる前にHP削除して逃亡した事」も大きいと思う。「子供たちを戦場に送るな」と主張するのが中立性を逸脱した教育である、と自民党が考えるなら堂々とHPに載せたままにして議論反論に応じればいい。それをせずに批判が一部で起きたら削除したのは、ねぇ? 

まるで「このHPにある考えが党の考え」ですってのが知られたくないみたいじゃないですか? 自民党HPトップからここに行けるようになってるのに。

(7/8日付、インターネットアーカイブ自民党HPより)

http://web.archive.org/web/20160708135840/https://www.jimin.jp/top.html

 

この投稿フォームの趣旨に賛成反対に関わらずもっと積極的に広めるべき話題だと思うし(選挙はすぐ近くです)、個人的にはこのサイトを作った自民党を擁護する意見が聞きたいので是非ともそういう意見を……。

 

支持者達からはきっと「このサイトはすごく有意義なものであり、批判する人達は売国奴と一緒だ」みたいな意見が出てくると思うんですが、それでもいいから擁護の意見が聞きたいんですよ自分は。投稿フォームに対する否定派の人達で集まったって何の意味もない。逆に自民党反対派の人達は積極的にこの投稿フォーム魚拓を拡散して広めればいいと思うよ。もう結構広まってるけど。

 

 

そういえば、あれだけ「某党が絵師に依頼」したっていう真偽不明のデマを流したまとめサイト達はこれを拡散するんですかね?広げ方によっては相当話題になりそうな案件ですよ。あんな証拠もない怪文書を流すくらいなら、きっちりと証拠が有志や関係者達によって残されてるこっちのがよっぽど問題だと思うんですけど

(※追記 どうやら一部まとめサイトが記事にしたようです)。

あの絵師の話題についても色々と書きたいけどもまた次の記事で…(たぶん)