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東方同人誌感想とか書いてみよう 1079冊目

じるランドさんの『つくもいち』

 

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小鈴の御阿礼の子阿斗がつくもいちへと行くお話。そこには普段なら買えないようなものまで売っていて…

 

本を買ったら封筒に入ってたと思うんですが(委託でも一緒だったはず)、これを開けると……。

以下ネタバレなので反転。

 

・阿求はつくもいちで”来世でも小鈴と会える縁、その時に自分自身を十代目(阿斗)に寄生させる契約を買った。お代は”求聞持としての能力”

・阿斗は失われた”求聞持としての能力”を買い戻すために、自分のアイデンティティを取り戻すために、この縁を切るために、つくもいちにやってきた。けどもお代が足りなかった。また、阿求が寄生しているのでもう人間としてではなく妖怪になっている。

・小鈴(阿斗)といる方はつくもいちに来てからそれを知った。

・全てを知った上で小鈴は阿斗と一緒にいる事を選択、それを受けた阿斗も”切ろうと思っていた縁”を更新して小鈴と一緒にいる事を選ぶ

・”縁”は封筒の形をしていて、そこに封印される事であきゅすずの身代わりとなる。封筒を空けない限り、あきゅすずの縁はいつまでも続く。

・それを今回のつくもいちの話で今の小鈴が知った。

 

どうやったらこんな仕掛け本を思いつくのだろう?ってくらい凝った仕掛け本。封筒を開けたらみんな駄目になるので空けないようにね!って思っても空けちゃうのがつらいところですね。いつまでも終わらないあきゅすずの呪い、あるいは祝福の話。

 

とまぁ1回読んだ時の感想はみんな”すごい本だなぁ…”って終わってしまうけども改めて読むと更に仕掛けがあるように見えて…以下はそれの感想、考察。

 

・以前のつくもいちの時に小鈴は何を買ったのか?

・夜明けまでに一回何かを買わないといけない(13ページ 阿斗)

・昔の私も転生する事を望んでたんだよ(28ページ 小鈴・今)

・…もし阿求が死んでもまた会えるから大丈夫だよ つくもいちでの約束覚えているでしょう?(32ページ 小鈴・過去)

 

以前のつくもいちでは小鈴はきっと”転生して阿求と一緒にいる運命”を買っている。たぶん阿求との合意の上で…

 

・二枚舌の阿斗が最後素直になったのはどういう心境の変化だったのか?

キミを先代の転生(わがまま)に付きあわせたくなかったから…(26ページ 阿斗)

昔の阿求(ぼく)が買ったもの今のボクでも買えますか(29ページ 阿斗)

大昔に阿求(ぼく)が言っていたよ(34ページ 阿斗)

 

遠い未来で巡りあって 今まで見たこと聞いたことしてきたことを全部話して今の阿求と同じ心を持つんだからだからすっかり同じになるんだよ(32ページ 小鈴・過去)

阿斗もすっかり素直になったもんだ……そういえば買った「縁」は大丈夫?

阿求ちょっとこっち向いて(34ページ 小鈴・今)

 

先代と言っていたのがいつの間にか阿求(ぼく)に変わっている。阿斗と読んでいたのがいつの間にか阿求になっている。阿斗が阿求に乗っ取られる……というよりも阿求と同じような存在になっていった…ような気がする。小鈴の方もそれに合わせて昔の小鈴になっていく……。だからこそ最後のページの表情なような……。人間と妖怪という背徳的な関係の上に”今の阿斗と今の小鈴を上書きしてしまうあきゅすず達”っていう構図だと解釈するとすごいホラー。

 

・どこまでが「縁」でどこまでが今の阿斗/小鈴の自由意志だったのか?

おやまた来たのか 引き上げるところだったよ(29ページ 骸骨)

まったく問題ないさ毎度あり 求聞持は買うことはできないが……逆に言えばそれほどの価値を前払いしたようなもの お前さんが望む限り更新してやろう(30ページ 骸骨)

何もかもぜーんぶ捨てたんだから(35ページ)

 

阿斗が何も買っていないのにつくもいちが終わろうとしている→以前の阿求の買い物の効力がまだ残っている?→ならこの”更新を続ける”というところまで「縁」として買われたんじゃないのかな?という考え方。こうなると本当に阿斗が救われないけどね……。

 

・封筒空けちゃったら結局どうなるの?

来世であきゅすずは繋がる事が出来ない、以上の事はきっと起こらないような…。

そして、封筒がこうやって僕らの手元にあって空けられてるのは阿斗の最後の抵抗だったのでは……自分が切れなかった「縁」でもあきゅすず以外の誰かなら切る事が出来るし、次の世代にそれを背負わせる事もない。段々と阿求に蝕まれている阿斗が出来る最後の手段……みたいな解釈もありかなぁなんて。。

 

とまぁ何回か読むごとに解釈がきっとそれぞれ分かれる本なのでみんなも読み返して感想を書きましょう。。