世界のブックデザイン展2014-15レポート
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印刷博物館にて開催中の世界のブックデザイン展2014-15に行ってきました。世界中のいろんな本でデザインが良いもの、を手にとって楽しめるという展示。無料だし行ける時は行っておきたいのだけども、あんまり宣伝しないし割と忘れてしまう。いつ行っても数人しかいない展示だし…。ここでしか手に取れない本も多いので本好きなら楽しいと思うよ。
あ、ブックデザイン展、というと際どい特殊装填みたいなのを思い浮かべる人がいるかもしれないけども、真面目なデザインの本がほとんどだよ。だって凸版印刷のビルの中の博物館だしね…。
あと、総合的な図録が存在しないので（たぶん）、メモとらないと忘れてしまうよ。メモ帳と鉛筆は行く際に必要かもしれない。撮影は不可だけど、本を手に取るのとメモするのは自由だよ。
前にレポート書いているのが4年前なので時間たつのが早い事…
前のレポートと同じように気になった本の紹介
『DANSKE CONGERAVE Ⅰ-Ⅲ』
http://www.mtp.hum.ku.dk/details.asp?eln=203626
デンマークの王族の墓所を集めた写真集。デンマーク王室の歴史は日本の皇族の次くらいにあるらしい。ロマンをなんか感じる。かなりのボリュームで文章が読めるならもっと楽しいはず…
『Fundamentalists and Other Arab Modernisms. Architecture from the Arab World 1914–2014』
アラブの建築を集めた写真集。この手の出版物は日本でもあった気がするけども、これはかなりしっかりした蔵本。
『La lecture des signes abstraits』
タイポグラフィ？のデザイン本、中身が面白い
『franz graf siehe was dich sieht』
何かの展示会の図録だった気がするけども、これは普通の図録とは違いわざとめちゃくちゃに構成している。順番通りに写真を並べてないのが分かるし、文章が分からなくてもかなり挑戦的な図録だなぁ…って感じられる。
『モーションシルエット』
大人のための飛び出す絵本、会場でももちろん手にとって楽しめるけどもこれは光源によって見方が変わるという仕掛け本なので家できちんと読んだ方がいい本。
どう変わるかは公式で紹介されてます。Amazonで2000円で買える方は量産を可能にした普及版で、手作業で造本したちゃんとした版（公式サイトで買えます）は6000円するみたい。
『羽毛』
中国の絵本、中国からブックデザイン展に出展されてる本は全部画像をまとめているサイトがあったのでそこを貼っときます
『囊括万殊·裁成一相:中国汉字"六体书"艺术 』
诗意阅读：最美的心翔——访书籍设计师刘晓翔 -《装饰》杂志官方网站 - 关注中国本土设计的专业网站 www.izhsh.com.cn
中国の漢字、というか文字を集めた本。この本は”読むための本”じゃなくて”ここから気に入った文字を切り取ってどこかに飾っておく”ために造本されてるような本で、こういう役割を持った本、ってのは驚く。
『Schrofer Sketches』
Schrofer Sketches - Idea Books
Jurriaan Schroferというデザイナーのスケッチ集。1950-90年にまで及ぶ膨大な年月のスケッチ集でボリューム、というか内容の濃さに圧倒される。
『CARTEA DE VIZITĂ /THE VISITING CARD』
ルーマニアの名刺だけを集めた本、シンプルなデザインの中に何かが見えてくる気がする…読めれば。。。
『Carl Andre Poems』
Carl Andre - Poems - jrp-ringier.com
タイポグラフィ詩集、日本だと新国誠一の本に近いのかな…。
『New horizons』
ひたすら水平線だけを撮った写真集。最初から最後まで水平線。なんかたまに眺めたくような写真集…だと思う。
『Maydan-Hundred Portraits』
Maydan-Hundred Portraits | PHOTOBOOK | IMA ONLINE
ウクライナでのヤヌコビッチ政権が崩れた時、の民衆を撮った写真集。インタビューもある（読めない）わざと新聞紙っぽい紙に印刷してあるのでこの写真集の価値が本当出てくるのはもっと先の気がする…。
『博物図譜』
図譜をまとめて並べただけ、と言えばそれまでだけどあそこまで膨大にまとめられるともうそれだけで素晴らしい本に見えてくる。でも本の形のやつは非売品みたいで……。
iPad版は無料
『Seto Library series 』
Seto Library series named one of best designed books in the world | News | ERR
もう使用者が数千人レベルしかいないセト語（エストニア系の言語みたい）のきちんとした辞書。かなりしっかり書かれてそうで製作者がこの言語にかける思いが伝わってくる。
『KNOKKELMANDENS CIRKUS』
展示会場では縛ってあって開けなかったけど、中身はこんな装填みたい。これは素敵。
2m近くこんな風になってる子供向けの本。らしい。
とまぁとりあえずここまで…来年も忘れなかったら行きます。
