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東方同人誌感想とか書いてみよう 600冊目

500冊目の感想を書いてから1ヶ月近くたっているね。1ヶ月近くで適当に感想を100冊書いていればまぁいいペース?なのかな。というわけで600冊目。500冊目を『スターゲイザー』で感想を書いたらこれを600冊目にしようと決めていた本。

 

雨山電信社さんの『RAINMAKER』

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これは

なにかしら?

あたたかくて

やわらかくて

なまぐさい

においの するもの

そうだ 

これは

まりさ だ

 

わたしの

いちばん

たいせつな

ものだ

 

 

最近人里にまで害を出すようになった妖怪達、何者かによって妖怪の呪符の封印が破られており、何か巨大な陰謀が奥にあるのでは…と魔理沙は推測するが…。

 

ダウンロード版が買えるのでこちらのリンクも貼っておきます

RAINMAKER(1) [雨山電信社] | DLsite Home - 全年齢向け

RAINMAKER 第2話 風の又三郎 [雨山電信社] | DLsite Home - 全年齢向け

RAINMAKER 第3話 銀河鉄道の夜 [雨山電信社] | DLsite Home - 全年齢向け

RAINMAKER 第4話 グスコーブドリの伝記 [雨山電信社] | DLsite Home - 全年齢向け

 

原作の世界観、キャラクター像をかなり改変した上に成り立っている漫画なので最初は戸惑うような作品。機械と魔法が両立しているような世界観の中で霊夢魔理沙、阿求と妹紅、人間と妖怪の話が繰り広げられこれはもう完全に東方とは別の何か。

でも読んでいくと、これほど率直なれいまりもの、これほど率直な二次創作はないとも思う。好きなものを好きなように描くってのは同人誌だから出来る事で、作者が描きたい世界と作者が描きたい東方を実に見事に両立させている。

(ついでに言うと『THE WORLD IS NOT ENOUGH』は作者が描きたい世界の方をかなり全面に押し出している作品なのでどっちが好きかは分かれると思う。自分はバランスがとれていると思うこっちのが好きだよ。『THE WORLD IS NOT ENOUGH』も好きだけどね。)

作者独自の世界を再構成している事で”霊夢が犯したルール違反は何か?””阿求の正体は何なのか?”という謎を読み進めていくまで 分からなくなっているし、ここまでやっている作品もなかなかない。はず。

 

そしてこれはれいまりの話、霊夢の話、魔理沙の話でもあるんだよね。4冊分に渡って繰り広げる攻防も伏線も(阿求と妹紅の話も含めて)、全てはれいまりを描くためにあるおまけなんじゃないかと思えるほど。

2巻冒頭の”幻想郷の中のシステムとして存在する霊夢”や3巻最後の”何も言わない霊夢が完全に魔理沙と決別するようなところ”を描いたシーンはこれ以上の説明は出来ないくらいの霊夢の描写だと思う。絵が上手い作者さんは数多くいるけども、こういった一つの構図?みたいなのがすごく上手い作者さんってのはなかなか見ない気がするのでこういうところを眺める楽しみもある本。4巻の魔理沙霊夢のところへ降下するシーンなんかも好き。

霊夢がかなり人間離れしたキャラとして描かれる一方で魔理沙はかなり普通の人間として描かれていて、この対比がすごくいいんだよね。こんな二人だからこそ4巻での霊夢魔理沙の対決の面白さがある。

 

この作品、最後の霊夢の台詞が『スターゲイザー』とほとんど一緒なので、れいまりの台詞って結局ここに行き着くのでは、とか思ってしまう。れいまりの出会いと決別を描き、最終的に和解を描いているところも同じだしね。全くタイプの違う作品だけどもどっちもれいまり好きなら読んだ方がいいよ。

 

500冊目、600冊目をれいまり本にしたから700冊目はたぶんレミ咲本の感想にしよう。そこまでに飽きてないかが問題。

 

あとタイトルからちょこちょことした台詞に至るまで宮沢賢治ネタが結構あるので宮沢賢治好きならそれを探すのも面白いよ。そういや他の小ネタも結構あるみたいな感想もどっかで見たなぁ。