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東方同人誌感想とか書いてみよう 202冊目

四面楚歌、いよかん。さんの『夢現』

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何か変な夢を見たメリー、それを蓮子に説明しようとしても上手く言葉に出来ず…

そして秘封倶楽部として神社へ調査しに行くところでメリーは蓮子の前から姿を消してしまう…

 

メリー、魔理沙、蓮子、霊夢。そして秘封倶楽部としての視点からの5部+αという構成で語られる作品。以下ネタバレになるし反転

 

幻想郷を”秘封倶楽部が見た夢の世界”として描き普段ほとんどいってもいいほど接点がない秘封と幻想郷少女達を上手く繋げていく(黄昏の新作の話はやめよう!)。そして夢の中の世界で動く少女たち。

この”夢の世界”を段々と自覚していく蓮子、最初からそれが分かっていたメリー。”夢から醒める時点で幻想郷は滅亡”してしまう中で秘封倶楽部の二人には絶対的な別れ

が待っているし、幻想郷の少女たちには”滅亡”という絶対逃げられないものが待っている。秘封倶楽部の二人の別れは悲劇的だけども、幻想郷の少女たちがどう滅亡と向き合うかはそこまで暗く書かれてはいない(よね?)。こういう印象になるのは最後の最後まで”異変を楽しむ”魔理沙が描かれているからかもしれない。。

魔理沙と霊夢、霊夢と紫、妖夢と幽々子、紅魔館組、永遠亭組、それぞれが滅亡にどう向き合うかが作者の妄想全開で描かれていって一見本題とは関係ないそれがすごく面白い(二次創作はこうでないと)。あと、普通の商業小説ではあまり見られないような形でイラストを埋め込んであってこれの効果は最後の霊夢と魔理沙のスペルカード勝負で最大限発揮されてる気が。

 

けれどもやっぱりこれは秘封倶楽部二人のための物語だよね。蓮子のために心血を注ぎ幻想郷を組み立てるメリー、その先にある別れ。みたいな秘封倶楽部で定番みたいなものが色々と詰め込まれいてその過程がすごくいい。

 

最後の最後の章は”CONTINUE?”とあるし”続きがあると解釈してもしなくてもいいよ”って感じで書かれた章だと思っているし、自分の中ではCONTINUE無しで完結してしまう。人はどうして秘封倶楽部の二人を不幸にさせようとするのでしょう。