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東方同人誌感想とか書いてみよう 167冊目

Chemical Junkyさんの『儚き信仰は儚き人間のために』

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みんなの

中に

私は入ってないんだね

 

 

中学に入学して間もない早苗、まもちゃんという幼馴染とも同じクラスになり上手くやっていけると思ったものの、家では父親が事故で他界、狂信的な母親に宗教の勧誘を強制されるようなつらい生活を送る。

そして中学で初めて出会った同級生達とも話題が合わずに居場所を失っていく、そして自分の家庭の逸脱っぷりがばれてからそれはいじめに繋がり…

 

早苗さんがなんで外の世界の何もかもを捨てて神奈子と諏訪子と共に幻想郷へ来たのかって理由は原作では詳しく語られないものの、”外の世界ではかなり悲惨な目に遭っていたから幻想郷へ来た”って感じの解釈から作られた作品が割とあるよね。これはそのタイプの中でもかなりきわどい描写がある作品。R-18とあるのは残酷描写があるためでエロ描写は一切ないし。そして”外の世界で悲惨な目に遭った早苗”の話の傑作だとも思う。

徹底的に中学校で早苗さんがいじめられ、家庭でも孤立していく過程が語られる。仲が良い幼馴染、早苗をいじめる同級生、狂信的な母親、オリキャラのオンパレードだけど全ては早苗をいじめるために出しているとしか思えない。

最後に早苗がああする以外に救済はなかったんじゃないかって思うほど。神奈子と諏訪子も積極的に早苗を救おうとはしないし。このいじめられる早苗→その後の早苗の過程がすごく陰惨で暗くていいと思った。単にいじめを題材にした漫画としても読める。

最後のページは幼馴染にとっての救済であって早苗にとっての救済でもないし最後まで早苗がかわいそうな事になる作品。

 

そういや学校で孤立して、狂信的な母親に追い詰められ、いじめられキレて…って『キャリー』と同じ流れだよね。いやまぁ別に関係ない話題だけど。