東方同人誌感想とか書いてみよう 155冊目
『東方自殺合同』
東方の合同誌って
1・キャラ愛、作品愛、あるいは作家さんへの愛が詰まっている合同
2・とにかく好きなテーマを作ってやろうっていう合同
3・ニッチな性癖を東方キャラにぶつけて発散させたような合同
4・ただ単に話題作りのために変なテーマでやるような合同
の4種類に分かれるような気がして(独断と偏見)、これは3のタイプなような。3のタイプは読むごとにHPが削られていく感じのが多いのでなかなか気軽には読めないよね。
別に内容が面白いならどんな合同誌を作ろうともいいと思うものの誰もそれを総評しているようには見えないから誰かやってくれないかなとは思う。今まで出た東方合同誌ブックガイドとか出してくれたら少なくとも自分は欲しいから誰か出して…(自分で出せとか言わない)
そんなわけで東方合同誌の極北の一端だと思っているこの合同誌の感想。
うじろーさんの「ハートフェルトコンプレックス」
愛されているこいしと愛されていない自分との差を痛感したさとりは首をくくる以外には残されていなくて…
ひえづたまご村さんの「タイトルなし」
命蓮寺の前でぬえの悪行を隠し撮りするために”自殺したふり”をするように霊夢に頼まれた文。しかし”ふり”は失敗して…
原崎さんの「午後3時のお茶会」
レミリアに幾度となく叱責された咲夜の選択肢は…
五味苺さん「タイトルなし」
妖夢の切腹もの
ゲンキダウンさん「タイトルなし」
霊夢と心中しようとしている幽香の話…と見せかけつつも最後のコマで。
素直にそのまま心中ものととるか幽香の空想上の霊夢と話していたととるかは分かれるような。自分はそのまま前者をとりたい
くらんけさん「ムスンデヒライテ」
さとりを思うこいしは…サイレントなので色々と解釈の余地がある作品。
Roppoさん「魔理沙ちゃんが死ぬマンガ」
強盗に拉致されていいように使い捨てられた魔理沙は…。
ぞさん「タイトルなし」
日々明るい早苗さんにも秘密があって、毎日首吊り未遂で愉しんでいた…今日も早苗さんは失敗する…
伊奈葉カナさん「ハゥ トゥ ユーズ ユーズレス」
言われた事も行えずに、お燐に怒られさとりには見放され嫌になるが死ぬ事すら出来ないお空。そんなお空に神様が力を与えに来て…。
これ、この合同誌じゃなかったらもっと評価されていたのでは(リストカットなどの描写はあるにせよ)。何もかも駄目なお空、お燐ともさとりとも打ち解けられないものの最後に希望を見つけて地霊殿異変へ…。って感じはなかなかない気がするし。
ろじうーさん「死体旅行 ~Be of good suicide!~」
首を吊り亡くなったさとりをこいしは”剥製にしよう”と言い出す、しかしお燐はそれ受け入れる事が出来ずに死体になったさとりと一緒に…。
全体的に自殺に至るシチュエーションよりも”自殺の絵面”を重視している感じがする。そしてのその絵面がまたHPを削る絵面…元々東方の原作と乖離しているテーマ(蓬莱人形で首吊った死人とか出てくるけど)なのでそれを受け入れるためにHPを削らないと読めないってのがある。わざわざそんなのを読んで何になるのかっていうと、いや東方の同人誌だからとりあえず読みたかった…としか言えないわけで…。
でも「ハゥ トゥ ユーズ ユーズレス」はさっきも書いたけどもっと評価されてもいい作品だと思った。あとはやっぱりニッチな嗜好で描かれた作品だなぁ。