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ロバート・クラム『旧約聖書 創世記編』

旧約聖書 創世記編

旧約聖書 創世記編

旧約聖書はすごい背徳的な本だと思っている。だから好き。実の父親を眠らせてからセックスしようとする娘たち、あまりにひどい飢饉のためにお互いの子供を食べようとする母親たち、たまたま上からみていた時に水浴びをしていた女性があまりに綺麗だったためにその夫を殺してまで自分の妻にする王様。。こんな人達でも天国にいけた(たぶん)というのだから、こんな宗教を信じている人がたくさんいるという事実もうなずける。
 
それでこのロバート・クラムの漫画は創世記の部分だけを漫画化した作品。ほとんど全部の台詞を一字一句聖書通りのままにしつつ普段なぜか避けられている(ような気がする)艶かしさまで描いていてすごい面白い。神様がイブに口づけしながらイブを産む描写なんてなかなか描けるものじゃない。セックスの匂いがありそうな文章に必ずそれを匂わせる描写を入れてくるので”旧約聖書は生々しくて面白い本”という自分の考えを肯定させて嬉しい。別に絵柄が綺麗というわけでもないし、むしろすごいおっさんくさい濃い絵柄に思えるのだけどそれが独特の艶かしさを出している。はじめに原典を読んでいると、こんな表現の仕方があったのかと驚く作品。
ちゃんとしたクリスチャンの人が読んだら怒る本だと思うけどね!


聖書の漫画といえばジョージ秋山手塚治虫もやっているけど彼らの漫画にもこの漫画みたいな艶かしさはなかった。